四季の森ニュース
樹液酵母
- 更新日2021年06月14日
- カテゴリ四季の森だより
今朝方はシトシトというよりやや強めに降っていた雨ですが、徐々に小雨になり、
通勤時間帯頃にはほとんど止みました。
時折、青空も見えるようになったのもつかの間、厚い雲に覆われていた午前中です。
それでも森のハルゼミは賑やかに鳴いています。
今朝の八ヶ岳方面
富士見町立沢の牧場上空も一時的に青空が見えました
さて、昨年のこの時期にご紹介したのが、毒を持たないキアシドクガです。
幼虫はミズキやクマノミズキの葉が好物で、ミズキは丸坊主になってしまいます。
5月29日のミズキの様子
実はこのミズキは、私の家の近くにある別荘地に生えていたもので、
所有者が変わり、6月に入ってすぐに木の伐採が行われました。
伐採後のミズキ(6月5日撮影)
水の木という名の通り伐採した木から水のような樹液が大量に流れ出ていますね。
少し気の毒に思いますが、日当たりなど考えますと仕方がないのかもしれないですね。
そして、葉を食べていたキアシドクガがどうなったのか気になり、周辺を観察してみますと、
サナギがいましたが、ほんの数匹しか確認できませんでした。
そして昨日、ひらひらと飛んでいるキアシドクガを見つけました。
キアシドクガ(画像真ん中)
例年この時期になるとキアシドクガの美しい乱舞が見られるのですが、今年は1匹だけで舞っていました。
ここは寂しくなってしまいましたが、山のあちこちでキアシドクガの乱舞が見られる時期になっています。
そして、ミズキと一緒に伐採されたのがこちら。
葉がないので樹種ははっきりしませんが、確かこの辺りにヤマボウシがあったような。
オレンジ色の樹液が目立ちますね。
伐採された木からこのような樹液が出ているのをたまに見かけることがあります。
木が流している血や涙のようにも見えてとても痛々しく感じるのですが、
実はこれは「樹液酵母」と呼ばれるものです。
主に糖分の多いカエデやミズナラなどの広葉樹の切り株から流れ出た樹液に天然の酵母が付着して発酵し、
そこに赤カビがついて繁殖しコロニーを形成したものなのだそうです。
酵母が発酵したものなので、天然のお酒ができることもあり、
赤カビに毒性がなければ食用にすることもできるのだとか。
ちょっとグロテスク過ぎて試してみることはできませんでしたが、
ネットなどで検索すると、食べてみたという方もいらっしゃるようです。
また、リスや蜂も好んで食べるのだそうです。
糖分が多いということなので甘いのかもしれませんね。
樹液酵母は、今やパンやビールなどにも使われることも多くなっています。
四季の森周辺では、
ニセアカシアの花が咲き始めています。
ハコネウツギも見頃です
キバナノヤマオダマキ(もみの湯付近で撮影)
ムラサキツユクサ(もみの湯付近で撮影)
レッドキャンピオン(もみの湯付近で撮影)
樅の木桜公園のヤマボウシ
その中の1本の木には、白とピンク色の花がミックスされています。面白いですね。
雷も轟いた午前中でしたが、雨は降りませんでした。
お昼頃からは一時的に天気が回復し薄日も差すようになったものの、
また雲が広がって雨が降り出しています。非常に不安定な天候です。
販売管理センター 22℃ 13:30現在
こけもも平(標高1500m)観測データ 16.8℃ 13:30現在
関東甲信地方は、平年より1週間ほど遅れて梅雨入りしました。
これから雨の日が多くなっていきますね。
今日のセンター
昨日の夕方、しらかば平の路上で虫と格闘している鳥がいました。
うっかり放してしまい追いかけていましたが、結局捕まえられたのか気になります。