四季の森ニュース
落葉しない落葉樹
- 更新日2021年11月20日
- カテゴリ四季の森だより
今日も朝は少し冷え込みましたが、
風もなく穏やかで日差しが暖かく過ごしやすい陽気です。
今朝の八ヶ岳 富士見町立沢地区本郷小学校下付近
画像を拡大するとわかるのですが、今日は土曜日ですが学校があるようで、
小学生が学校を目指して歩いています。(小学校は画像の一番左端です)
入笠山方面
いい天気だったのですが、朝は霞んでいて、
富士山は目を凝らさないと見えないほどでした。
さて皆様、昨晩は満月と部分月食はご覧になりましたか。
四季の森の辺がどのような天候だったのかわからないですが、私の住まいの辺りは
夕方に雲が多く発生してきて、どうなるのか心配しましたが、
時々月が霞んで見えなくなる時間帯もあったものの、美しい月食を楽しむことができました。
6時2分頃
18時50分過
19時30分過
20時半過
何とかカメラに収めることができました。
また来年の月食を楽しみにいたしましょう。
四季の森周辺は木々の葉がだいぶ落ちて、残すは遅く色づいたモミジなど少し残っているだけです。
スタッフも落葉の清掃に忙しい毎日です。
紅葉が一番遅かった駐車場のモミジも色褪せて葉も落ちてきました
上を向くと、風で飛ばされた葉がシャワーのように落ちてきます
そんな中、茶色くなった葉を落とさない木があります。
センター駐車場
葉がしっかり残ったままです
これはどうしたことでしょうか。
樹木の落葉現象は葉の光合成能力が低くなるため起こります。
夏緑性の樹木の葉は、低コストで薄いため長期間の光合成能力を維持できません。
夏の期間の光合成能力はとても高いのですが、
葉が薄いのですぐに能力が低下し、寿命が短くなります。
一方常緑性の葉は分厚くて、光合成能力は低いものの、葉の寿命は長くなります。
木は、葉柄の基部に離層を形成することで葉を落とすのですが、
離層は、日照時間が短くなり葉への水分供給量が少なくなることで形成されます。
その他、大気の環境条件や植物ホルモンの供給量などでも離層が形成され、
葉が落ちていきます。
しかし、葉が褐色になるのになかなか落葉しない樹というのがあって、
コナラ亜属(コナラ・クヌギ・カシワなど)がこれに当り、
晩秋の森の中で、茶色の葉を残しているのが観察できます。
センター横の「からまつの小径」にて コナラでしょうか
コナラ属の葉柄の基部には、この時期になっても緑色の生きた組織が残っているため
離層が形成されないので、落葉しにくく、多くの葉が枝に残ったままになっています。
1月~2月になりようやく離層が形成されると、
水分や養分の輸送パイプが切断されるため、葉が落ちていきます。
つまり、離層の形成が他の木より遅く、冬の間はまだ葉が落ちないといった感じでしょうか。
葉が落ちないのは、コナラ属だけでなくても
栄養成長が盛んな樹齢の若い木、日当たりの悪い木などでも見られることもあるようです。
葉が落ちない性質は、「枯凋性(こちょうせい)」と呼ばれます。
離層が作られにくい理由は、先祖が常緑性だったためではないかとも言われています。
午後も穏やかな陽気が続きました。
販売管理センター 13℃ 15:30現在
こけもも平(標高1500m)観測データ 8.9℃ 15:30現在
明日は、夕方から天気が下り坂となるようです。
今日のセンター
まだトンボがいました