四季の森ニュース
はぜ掛けと穭田(ひつじだ)
- 更新日2024年10月25日
- カテゴリ四季の森だより
ここ3日ほど、すっきりしないお天気の四季の森です。
今日は予報では晴れのち曇りですが、朝から霧が出ています。
先週終わりごろははぐっと寒くなったなと感じていましたが
ここ数日は朝の冷え込みもそこまで強くなく、
朝に家から外へ出た時の肌寒い感覚は一旦遠のいております・・・
↑晴れていた20日の夜は車のフロントガラスが凍っていました!
朝には溶けていたので一安心。暖気運転が大切な時期になってまいりました・・・
夜の風景をもうひとつ。
樅の木荘向かいのイチョウ並木のライトアップが始まっております。
ライトアップ時間は詳しくはわからないのですが、
遅い時間に通っても楽しめました。
↑原村市街へ続く道沿いにある並木は日中目にする機会も多いのではないでしょうか。
夜はまた異なる雰囲気を見せてくれます。
写真は5日ほど前の様子です。そこから現在はもう少し黄色く色づきが進んでいます。
9月中~下旬頃がピークだった原村の稲刈りもほとんどの田んぼで終わってきて、
農道から眺める景色も様変わりしました。
↑原村柏木地区の農道にて撮影。
写真は9月末ごろ、稲刈りが終わった田んぼの様子です。
稲わらのまとめ方も写真のように合掌造りのように乾燥させたり、
ロール状にまとめられたり様々です。
一時期かなりの品薄状態だったお米も、新米が出まわりはじめ
価格はまだ高い印象ですが徐々に店頭で購入できるようになってきました。
↑茅野市湖東地区 こちらも9月末頃、エコーライン沿いの風景です。
あまり見かけなくなった「はぜ掛け」。
刈った稲の根元をわらでくくり、
土につかないほどの高さに組んだ木材に掛けて天日干しにする作業です。
稲刈りから約2週間ほど見ることのできるこの時期ならではの風景ですが、
昨今は、天候に左右されず手間も少なく済む乾燥機を使用する生産者さんが多いようです。
直売所などではたまに「はぜ掛け米」と書かれ販売されているお米も見かけます。
天日干しすることによってアミノ酸や糖の含量が増し、
稲を逆さまに吊るすことで藁の油分や栄養分、
甘みが最下部の米粒へ降りて栄養とうま味が増すと言われているそうです。
全国共通かなと思って使っていたこの「はぜ掛け」の呼称ですが、
地域によって掛ける木組みの事を稲木(いなぎ、いなき、いのき)や
稲架(はさ、はざ、はせ、はぜ、はで)といい、
その作業は○○掛け、○○干しと呼ぶようです。
他にも、横に長い木組みを梯子のように重ねた高さのある稲架や、
一本の杭に稲を積み重ねるようにして干す「くいがけ」
(原村の郷土資料館の入口にもオブジェがありますね!)、
円錐型に木が組まれた「ヨヅクハデ」など、
全国各地に風土に合わせた多様な形状・呼び名があり
稲作の奥深さを感じます。
↑こちらは先週のエコーライン添いの田んぼの様子です。
刈り取った株から稲孫・穭(ひつじ、ひつち、ひづち)が育ち青々としています。
この稲刈り後の青々とした田んぼのことを穭田(ひつじだ)と呼び、
俳句では秋の季語となっているそうです。
大体の田んぼが来年の収穫に向けて「秋耕」を行うか
このまま寒い季節を迎えるかなのですが、
ことしは暖かいせいなのか、かなり背丈が伸びている田んぼもあったので、
少しもったいない気もしてしまいました。