BUILDING A HOUSE

冬こそ楽しんでほしい

冬のビーナスラインから望む蓼科山

蓼科高原別荘地は、蓼科エリアでも最も標高の高い別荘地であり、夏の最盛期でも気温30℃を超えることはなく、朝晩は15℃前後まで下がるため、羽織るものが必要となるほど、まさに下界とは別天の地です。
森の中の日陰の家の中では、8月も終わりになるとそろそろ薪ストーブの火が恋しくなります。

清涼を求め多くの人が訪れる夏の蓼科ですが、残念ながら冬の魅力は十分に発信できていないように思われます。
蓼科エリアで実際に冬場を過ごしてみると、実は冬こそ1年中で一番美しく、気持ちの良い季節であることについて、多くの人が口にするようになります。

なぜでしょうか?
近年は雪不足が続いており、標高1500メートル以下のエリアでは状況が異なりますが、ここ蓼科高原別荘地では冬場のかなり長い期間、敷地内の雪は溶けることがなく、一面の銀世界に包まれます。

この「銀世界」ということばから得られるイメージが、おそらく経験者でないとわからない「蓼科の冬の魅力」に関する都会の方とのギャップの一つではないかと思います。
 
言い換えれば、「冬の間、溶けることのない雪に覆われている」ということなのですが、こうなるとどうしても北日本(特に日本海側)のイメージが真っ先に思い浮かびませんか?

「とても寒く(これは同じ以上ですが)、厚い雪に覆われ、空はどんより曇りがち、人々は辛く長い冬を家の中でひっそり耐え忍ぶ。」
 
どうでしょう? なんとなくこのような雪景色が頭の中で描かれていないでしょうか?

実際の蓼科の冬は、このイメージとは大きく異なります。
 

女の神展望台から望む蓼科高原別荘地
冬場の晴天率が高いため、空はどこまでも青く、落葉松や広葉樹の葉がすっかり落ちた森の中には明るい太陽が差し込み、雪に反射した光はあたりをますます照らします。

見回すかぎりきらきらと眩しく輝く「銀世界」が出現するのです。
 

冬のトレッキングコース
この世界では、屋根の雪下ろしに悩まされることもなく、いつでもそり遊びやスノーシューハイクを楽しむことができます。ただし基本的に雪合戦はできません。

なぜならば積もった雪はとても軽く、お団子にできないからです。降雪直後なら竹ぼうきで雪かきさえできるほど。
衣服に積もった雪は家に入る前に手で払えばおしまい、身体が濡れて冷えることもあまりありません。
 

このように天国のように美しく楽しい蓼科の冬ですが、問題が一つだけあります。

それは、

とっても寒い。とてつもなく寒い・・・

ということです。まあ当たり前のことですが・・・
 
厳冬期の最低気温は氷点下20℃に達することもあります。まさに「全ての物が凍る」世界です。

水抜きに失敗した給湯器や水道管はひとたまりもなく破裂、日本酒やワインの瓶さえ割れることがあります。
(ビールなんて外で飲んでいる間にシャーベット状になります。ちなみにウィスキーは大丈夫💛)
 
この唯一と言っても良い冬の難点をどのようにして解決するか・・・

それは「暖かい家を建てる」ことに尽きます。
 

これは経験してはじめてわかることだと思いますが、断熱性能の悪い家をいくらストーブで温めても、壁の中には氷点下の冷気が床下からすごい勢いで吹き上げている(試しにコンセントボックスのカバーを外して耳を当ててみてください。ジェット気流のような轟音が聴こえますよ)ため、床や壁、窓の近くは常に寒い状態、玄関ドアでも開けようものなら、あっという間に冷気が室内に入り込み、文字通り「背筋が寒い」状況となります。

 
一方、正しく施工された高気密高断熱住宅の場合には、単に暖房エネルギー消費量が少なくなるだけでなく、建物全体の温度がほぼ均一となり、床や壁、家具などから発せられる輻射熱の効果によって、体が芯から均一に温まることとなります。

これが顕著に実感できるのは、暖かい室内から屋外へ出たときと、サッシや玄関ドアを開けたときとなります。
 
後者の住宅であれば、部屋着のまま氷点下10℃の屋外に出ても、キリリと冷えた空気がかえって心地よくさえ感じられるでしょう。
暖かい時期に冷凍倉庫に入った時の感覚に通じます(入ったことのある方はわかると思います)。

少しくらいの時間なら「冷たい」とは思いますが「寒い」とは感じません。
 
また、玄関ドアやサッシを開けた瞬間の冷気の吹込みもほとんど感じません。
これには理由があり、熱を抱え込む量(比熱とか熱容量で表します)が、空気は固体(床、壁、家具など)と比べてはるか少ないことに起因しています。

建物内部の固体にたっぷりと蓄えられている熱が、冷気などでは簡単に冷めることなく、人体に輻射熱を発し続けてくれるからです。

プライベートトレッキングコースの樹氷
このコーナーでは、蓼科の冬を楽しんでいただくための快適な家づくりについて、情報を発信していきます。