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2022.05.08

#人々の生活と知恵

無駄な文明の利器?

第二の家として、都市で得られない人間の欲望を満たしてきた別荘地。


療養地、避暑地として、ある時は密会の場所として、、、時代によってその需要は変化しているが、
いずれにしても拠点は他にあり、主に一時利用されてきた別荘地。
特に高原別荘地は、年中住み続けることなど想定されず開発されているだろう。


そんな場所定住してしまう。
そういう人は大体こだわりが強く、「なんでも自分でやりたがり」が多いものである。


定住者の家に遊びに行ったり生活を覗かせてもらうと、
「そんなものまで作ったのか、自分で、、、」
というものに何か一つは少なくともある(今のところ)。


ツリーハウス、燻製器、ピザ窯、机や椅子、収納棚、デッキ、サウナ室、露天風呂、、、

また、おおよそのことは自分で出来てしまうという確信・自信によって、
無駄な文明の利器には頼らない。

都市に住んでいると、いかに効率よく生きるか、お金をかけて家事を減らせるかを考えてしまうが、
こちらに来ると一変し、
時間はかかるがいかにお金をかけずに工夫して暮らせるか、それを考える思考にチェンジする。


今回は、別荘定住者の多くが使わない文明の利器をひとつ紹介してみる。

それは、、、






答え.  炊飯器


...と堂々とクイズにしたものの、揃いも揃って尋ねたのがなかなかこだわりの強い方々だったので、
「別荘定住者が炊飯器を持たない」とは言い切れない。

実は多くの住民が炊飯器を使わないのは、「いかにお金をかけずに工夫して暮らせるか」というこだわりもあるかもしれないが、決してそれだけではない。

水の沸点が100℃ということを決して疑わない人は多いかもしれないが、それは地上付近の1気圧(1013hPa)の場合。

おおよそ、沸点は標高が300m上がるごとに1℃ほど下がるといわれている。
なので、この標高1700mの山荘では、沸点は約94〜95℃。

そりゃ、普通の炊飯器ではおいしく炊けない。

なので、先人たちに聞いた、お米を美味しく炊く方法を紹介する。

・米は出来るだけ長く浸しておく。
・水は通常より大目に入れる。 
・圧力をかけると沸点は高くなるので、圧力鍋で沸点を高くして短時間でご飯を炊く。
・鍋と蓋との隙間を無くすのが肝なので、登山で重たい荷物がもてない人は、蓋の上に重石などを置いたり、アルミ箔などで蓋をして蒸気圧をあげたりしているらしい。

ところで、私も炊飯器などこちらに持ってきていないのでもちろん鍋炊きである。

圧力鍋もないが、ちゃんと米を浸水させておいて、水を多めに入れておけば十分美味しい。
なので蓋の上に重石を置いたりもしていない。

「これでいつも美味しくお米を炊けている!」という方法を紹介しておく。

ところで現代の進歩した炊飯器は、
土鍋と同様かそれ以上のものを手軽に炊けて本当に凄いし、
お米を炊く以外にも様々なことができるので、実は私はすごく支持している。

でも、ここにきて鍋炊きの良さにはまったので、炊飯器とはしばしの間グッバイ。