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2022.04.15

#人々の生活と知恵 #植物とのつきあい

冬の終わりにメープルシロップ 〜その2〜

メープルウォーターを採取し、メープルシロップを得るために
4月7日にハウチワカエデに仕掛けた12本の2Lペットボトル。

24Lは採取可能なはずだが、3日間でどれほど集まったのだろうか。

3日間で、、、、、合計2L弱しか貯まらなかった。

考えられる敗因は二つ。
 
① 採取を始めたのは最も取れる時期より少々遅かった
② 暮らしの達人注1)いわく、ハウチワカエデよりウリハダカエデの方がたくさん樹液が採れるらしい。今回採取を試みたのは、全てハウチワカエデだった。

それを聞いて、暮らしの達人の家の庭にたくさん芽吹いているウリハダカエデを羨ましそうに見ていると、
「いっぱい生えてくるし持っていってそっちでも育てなよ。」といってくださった。

メープルシロップがたくさんとれる木がたくさんなる別荘地...いいじゃん。長期的リベンジだなこれは。


注1) 暮らしの達人が住んでいるのは、蓼科高原別荘地とはちょっと離れた別の別荘地である。

糖度約3%のサラサラとした水のような「メープルウォーター」を「メープルシロップ」にするには、
糖度が66%になるまでじっくり煮詰めねばならない。そうすると採取量の5%しか残らないらしい。

ということは、、、、、2Lだったら100mlのメープルシロップができる。
スーパーで売られているメープルシロップがものすごくありがたーく思えてくる。

樹液を採取するのは、木に小さな穴を開けてチューブと容器を繋ぐだけなのでとても簡単だったのだが、
問題は煮出しだ。何時間煮詰めなきゃいけないんだ?

それが未知数だったので、まだ肌寒いこの時期、薪ストーブを炊いている高橋さん注2)に遭遇したので、
「うちにはまだ薪ストーブがないので、高橋さんの家の薪ストーブの上に置いておいてください。」
とお願いさせていただいた。


そして「煮出し始めたよ。」と連絡が入った5時間後、
かわいいメープルシロップの様子を見にいった。

注2) 蓼科高原別荘地の貴重な定住者。定住生活2年目。なんと我が研究室の長である林憲吾の後輩にあたる。

最初は水のように透明な樹液だったが、煮詰めた後は甘い香りとともに黄金色に輝くメープルシロップ(約100ml)になった。
高橋さんに感謝だ。

そしてついに最後のステップ。

 樹液をある程度貯める
     ↓
 メープルウォーターを煮出す
     ↓
 メープルシロップにする
     ↓
 ワイワイ食事する                      
←コレ

みんなでこの貴重なメープルシロップを大事に大事に食べる会が始まる!

会場に選定されたのは、蓼科高原別荘地の暮らしの達人である川瀬さんという方の家。
お会いしてみたかったので、このメープルシロップを口実にお話しできるのが嬉しい。

本当は高橋さんや原さんもいたのだが、そういえば皆で撮影しなかった。

この日に高橋さんが川瀬さんをインタビューした時の記事もあるので是非読んでほしい。
川瀬さんは、自然と共に生活する暮らしの達人だ。狩猟もしている。

別荘オーナーの声「猟・畑・伐採と山暮らしを別荘地で実践」

メープルシロップは、自然な甘みで優しく、そのままガバガバ飲みたくなるくらい美味しかった。

でもそれ以上にメープルシロップを採ってよかったなと思えたのは、
「この場所で採ってつくったものなんです。一緒にどうですか。」というセリフが言えるのは結構ステキだし、
そうして皆でふむふむいいながら味わって、談笑するこの会もステキだった。