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2022.11.29

#蓼科の暮らし日記 #植物とのつきあい

山の恵みを授かる秋

9月頭から10月末にかけて、山の恵みのフィーバータイムが訪れた。

「キノコ採れたからキノコ鍋をしよう」というお誘いをいただいたり、
LINEで「こんな山菜採れたよ」というやりとりが盛り上がったり、
キノコ狩り中の人に怪しいキノコをもらって毒味を頼まれたり、
軽トラの荷台に山の恵みのプレゼントがおいてあったり、
ヤマボウシのジャムをみんなでつくったり、、、

勿論、山の恵みが美味しいというのもあるが、
それ以上に、山の恵みとともに色んな物語があったのがよかった。

9月頭から10月末にかけての、秋の山の恵みに関する記録を紹介する。


※ 以下の記録にたくさん登場する「ジコボウ」とは、「ハナイグチ」というキノコの長野県における地方名。
 他にも、ジゴボウ、ジコウボウ、リコボウとも呼ばれる。
 カラマツの樹下に発生し、収量が多くて味もよいので、キノコ狩りの対象として人気がある。
 味噌汁に入れても、大根おろし和えやうどんの具にしても美味しい。

 
 
9月1日  ワニベさんからジコボウ3本もらう
9月8日  ワニベさんから軽トラの荷台にクルミのプレゼント
9月9日  ワニベさんからジコボウ15本・ヌメリスギタケ2本もらう
9月17日  地元の猟師さんとキノコ狩りへ
      アミタケ、サクラシメジ、チチタケ、カラカサタケ、ショウゲンジ、ヨヘイジなど
9月18日  宮さん家でジコボウ6本採れたという報告
9月19日  ホコリタケを踏んであそぶ
9月23日  ワニベさんからジコボウ8本・ヌメリスギタケ6本もらう
9月24日  ジコボウ採取中のKさんに出会う。怪しいキノコの毒味を頼まれる
      タマゴタケ発見
        宮さん家でジコボウ12本採れたという報告
9月25日  家の近くでジゴボウ13本収穫
9月29日  ワニベさんからヤマグリをたくさんいただく
10月4日  ヤマグリクルミをたくさん収穫
      宮さん家でジコボウ16本採れたという報告。キノコ鍋のお誘い
10月6日  ヤマボウシヤマグリたくさん収穫。ヤマボウシのジャムづくり
10月10日  ワニベさんからジコボウ8本・ヌメリスギタケ4本もらう
        家の近くでジゴボウ5本収穫
10月11日  Kさん家でジコボウのお味噌汁いただく
10月19日  西岳にてヤマブドウ食べる
10月21日  ワニベさん家でジコボウのおろし和え食べる
10月24日  キクチさんの家の前でジコボウ6本収穫

やはり、ジゴボウの出現率がすごく高い。
日持ちがあまりしないので、たくさん収穫できたら「キノコ鍋パーティー」が開催される。
したがって、秋は宴会が増えた。


ちなみに、、、
ジコボウはナメコのようにヌメりがあって、プリッとしていて、つるんと食べられる。
食感は楽しいが、キノコらしい香りやうまみはあまり感じなかった...

ジコボウはわかりやすい特徴を持っており、まぎらわしい毒キノコもほとんどないので素人でも収穫できたが、
他のキノコはそうはいかない。

一歩間違えると、笑えない結果が待っている。


山歩き歴が長い人でさえ、「キノコ狩りはやっぱり自信ないなぁ...」と言っていた。
別荘地内でキノコ狩りをしていた人は、地元の方に収穫したキノコが全部食べられるかどうかをきく「キノコ最終チェック」をしていた。


私が出会った別荘住民からは、ジコボウ、ヌメリスギタケ、タマゴタケくらいしか食用キノコの名前を聞かなかったのだが......
茅野市の地元の猟師さんと山を歩いた日は、

アミタケ、ヨヘイジ、サクラシメジ、ショウゲンジ(コムソウ)、
カラカサタケ、千本シメジ、アカヤマドリ、チチタケ

を袋いっぱいに収穫し(計94本)、その他にも色んな毒キノコや違う場所で採れる美味しいキノコを教えてもらった。

今回は猟師さんという山のプロだったというのは大きいが、
山と共に暮らしてきた地元の方の山菜やキノコの知識は、きっと豊かで頼りになるのだろう。