VOICE

#category1

愛犬と過ごす森の家

吉行さんご夫婦

定年退職した現在、夏の間は森の家で愛犬と過ごしているという吉行さんご夫妻。蓼科に別荘を持ちたいと思った経緯や、愛犬との暮らしについて話を伺った。
 

─山に家を建てようと思ったのはなぜですか?

吉行:ここは中古で購入したから建てたわけじゃないんですよ。

─そうなんですね。なぜ蓼科を選んだのでしょう。

吉行:以前からこの辺りに興味があったんです。というのは、私が務めていた会社の保養所が蓼科湖の近くにありまして。温泉と宿泊施設もありますから貧乏サラリーマンにはうってつけで、しょっちゅう来ていたんですよ。

─なるほど。

吉行:私はこういう自然が大好きですから、将来リタイアしたらこの辺りで暮らしてみたいなぁという夢がありまして、若い頃から。だから定年退職前に物件を探して、ちょっと無理して買ったんです。

─他にも色々な物件を見て回られたんですか?

吉行:不動産屋に飛び込んで、結構あちこちの別荘地を見て回りましたよ。それでたしか10月だったかな、ここを見せてもらって。周囲の紅葉が綺麗でね、建物の中に入ると天井が高くて開放感もあって、それでここに決めました。つくりもしっかりしていて、ベランダにオイルステインを塗ったりはしますけど、ほとんど手直しせずにもう16、17年になります。

─敷地はどれくらいあるんですか?

吉行:この別荘地で一区画が300坪、1000平米くらいですかね。

─こちらに定住しているわけではないんですよね?

吉行:はい、大阪にマンションがあって、11月から4月くらいまでが大阪で、4月から10月はこっちにいます。

─蓼科にいるときは何を楽しんでらっしゃるんですか?

吉行:アウトドア全般ですね。私は渓流釣りも好きだし、トレッキングもやりますし。昨日も入笠山に登って来たんです、犬を連れて。

─登る山の標高ってどのくらいなんですか?

吉行:2000メートル弱くらいですかね。楽に登りたい人はロープウェイもあるんですけど、私は運動も兼ねているから、登りでだいたい3時間、帰りに1時間半くらいです。

─結構大変そうですねぇ。

吉行:若い人は3時間もかからないと思いますけど、私は歳をとってますからね(笑)。

─奥さんも山を楽しんでいるんですか?

吉行(奥様):そうですね、保養所があったので、子どもが小さいときからよく来ていて。ここの良さは、本当に夏は涼しいし、静かだし、山遊びとか楽しんでいたので。あとはガーデニングも楽しいですね。

吉行:ここの良さを挙げたら、水が美味い、空気が美味い、静かで景色はいいし、いっくらでもありますからね、そういうところは。

─そこにちょこんとワンちゃんがいますが、ここを買ったときに犬はいたんですか?

吉行:いましたけど、病気で若くして亡くなってしまって。その次の子が16才まで生きて、その子は3代目なんです。名前はみんな「リュウ」というので、リュウ3世なんですが(笑)。

─やっぱり犬は山に来ると喜びますか?

吉行:もちろん。先代犬も夏に都会にいるとハァハァいってましたけど、こっちは快適そうでね。そういえば、3代目のこいつは暑い夏を経験したことがないんですよ。うちへ来てから夏はずっとこっちで過ごしていますから。

─冬は大阪で過ごすそうですが、それはやっぱり蓼科の寒さが厳しいから?

吉行:そうですね、やっぱり寒さかな。定住者もいますけど、それなりの装備をしないといけないし、雪も降るから年寄りにはちょっとしんどいかなって感じですね。

─彼は都会の暑さを知らないんだ。いいねぇ。

吉行:あと犬が一匹いると、場が和みますよね。私は結構短気な方ですから、ついカッとなって女房に強い言葉を投げつけてしまうことがあるんですよ。そうするとリュウがすっ飛んできて、間に割って入るんです(笑)。

吉行(奥様):ワンクッション作りますよね。だからいるだけで、なんだかほんわかします。

吉行:犬の散歩も運動になりますしね。毎朝必ず行くんですよ。このあたりはアップダウンがありますから、本当にいい運動になっていると思います。

─こっちで暮らしているときの買い出しって、どうやっているんですか?

吉行:少し下ったところにスーパーがあるんですが、そこまで片道30分程度ですかね。だから週に1、2回クーラーボックスを持って、買い出しに行くんです。それだけじゃなくて生協に頼むと週に1回来てくれますよ。

─他には大変なことはありますか?

吉行:草刈りですかね。本当に刈っても刈っても生えてきますから。だけど、そういうことも含めて楽しいって思わないと、仕事だなんて思っていたら嫌になるでしょ。雑草を抜いて庭を綺麗にしたり、塗料を塗ったり、あれこれ考えながらそういうことをやっているのも楽しいですから。

─蓼科で暮らしてみたいけど、踏み出せない人に何かアドバイスはありますか?

吉行:どうでしょうね。別荘っていうとお金にゆとりがある人っていうイメージがあるかもしれないけど、決してそうではないですね。この中古物件もそんなに高かったわけでもなかったし、今は年金暮らしですし。昔の別荘というイメージではなく、自然を楽しむのもいいですし、本当に時間が有効に使えると思いますよ。