BLOG

2022.04.07

#人々の生活と知恵 #植物とのつきあい

冬の終わりにメープルシロップ 〜その1〜

雪が残る4月7日。
まだ、この地には春は来ていない。

春になると、タラの芽、コシアブラ、ふきのとう、山うど、、、様々な山の恵みを授かれるようになる。
しかし、まだ冬の山であるこの場所に、みたところは採れる恵みなどなさそうである。

早く何か採集したい。作りたい。
そんな時には、暮らしの達人の家をチラ見するのが良い。

すると、若松さんの家に何かあるではないか。
(まだここにきて間もないので、別荘地定住者で達人の知り合いといえば、今のところ若松さんしかいないが悪しからず。)

今後も恐らく何度も登場する、暮らしの達人"若松さん"の紹介ページ

そう。メープルシロップになる「メープルウォーター」をウリハダカエデから採集していたのである。
これは我々もやるしかない。


次の日早速、原さん(1)がホームセンターでパイプ・ゴムチューブを揃えてくれた。
そして2Lペットボトルをたくさん準備。
これだけでメープルシロップになる樹液が採れる。

管理事務所の前のハウチワカエデから採集を試みた
(ウリハダカエデの方がたくさん採れるし甘いらしいがなかった)。

幹にドリルで穴をあけ、ホースを差し込むと樹液がポタポタと滴り出した。
少し舐めてみると、薄い砂糖水のような感じ。

「メープルウォーター」はサラサラとした水のような液体で、糖度は約3%しか含有されていないらしい。
「メープルシロップ」にするには、その後、糖度が66%になるまでじっくり煮詰めるらしく、採取量の5%しか残らないらしい。

しかも、
厳しい冬が終わり、カエデが根から幹へ大量の水分を吸い上げて芽吹きの準備を始める、昼と夜の温度条件が揃った10日〜20日間ほどの短い期間しか採取することができない。

樹齢30〜40年くらいの幹の太さが直径20cm以上の樹木に、1カ所~4カ所穴を開けるのだが、
その後の成長に影響を及ぼすことはないとのこと。
時間と共に小さな穴もいずれ修復するし、採る栄養分も樹木全体の1/10以下だから大丈夫らしい。
よかった。

実は、最も取れる時期より今日は少々遅いらしい。

なので煮詰めると5%しか残らないというメープルシロップが十分に手に入るか不安だが、
どうやら、
「とれたメープルシロップを料理に使って、みんなでワイワイ食事してる写真を撮る」
がゴールみたいなので、

 樹液をある程度貯める
     ↓
 メープルウォーターを煮出す
     ↓
 メープルシロップにする
     ↓
 ワイワイ食事する


という工程をまた報告する。



[注釈]
(1)
原さんは、当ブログにおいて今後も頻出の人物。
蓼科別荘地で管理・運営・企画・経営...とにかくなんでもこなし、自身も八ヶ岳山麓のとある別荘地に定住している。
標高の高い別荘地での、理想の家づくりに熱い情熱を持つお方。
誰にも負けないタフさをもつ合理主義者。

夏の避暑地としてではなく、冬こそ楽しんでほしい!と熱く原さんが語る記事はこちら。