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2022.04.05

#人々の生活と知恵

別荘住民と観葉植物 〜その2〜

前回、入居する人の特性が主に「かつて都市に住んでいた人 (定住の場合) 」である別荘地には、
「観葉植物を部屋に置くか否か」についていくつか可能性があるのでは...?と推測した。
その可能性は以下の四つ。 


 ① やはり自然豊かなので屋内に緑を引き込む必要を感じない。
 ② 趣味嗜好が都市に完全に染められいるので、自然豊かな立地にある住居空間にも緑をもってくる。
 ③ そもそも都市にある住居にも観葉植物を必要としない。
 ④ 別に都市化と観葉植物に相関関係はない。


まずは記念すべき一人目の屋内植物を紹介。

なんと、
超合理主義で観葉植物など最も飾らなさそうな人物である原さん宅の大きな窓のそばに
植物が置いてあるではないか...

まさか、観葉植物なわけないと思いながら恐る恐る聞いてみた。

私   「これ、なんの植物ですか。」
原さん 「ふるさと納税でもらったレモンだよ。」
私   「愛でている訳ではないですよね....?」
原さん 「そんな訳ないじゃん。生レモンサワーが飲みたいから置いてるだけ。」


確かそんな感じの会話だったと思う。
ということは、一人目の定住者は観葉植物ではなく「有用植物」を置いていたということになる。

上記の四つの理由以外に見落としていた根本的な問題があった。

それは標高が高すぎて寒いので、このエリアでは育てられる観葉植物がそもそも少ないということ。
この別荘地の数少ない定住者であり、暮らしの達人である川瀬さんの家にはドライフラワーが天井から吊るされていた。

川瀬さんの紹介ページはこちら

川瀬さん宅の窓からはふさふさの緑と雄大な山々が見える。
豊かな自然に囲まれているから屋内に緑を持ち込む必要がない、という仮説は打ち砕かれ、屋内にもドライフラワーを飾っていた(鹿の脚も一緒に)。

川瀬さんはもともと東京にいらっしゃった方なので、「趣味嗜好が都市に染められ、自然豊かな立地にある住居空間にも緑をもってくる」という②のパターンかもしれない。

もしくは、ドライフラワーはどちらかといえば、植物というよりオブジェやインテリアという位置付けかもしれない。
「緑の少ない都市で生まれた、人々の心を満たす観葉植物」は主にグリーン
一方、ドライフラワーは、オレンジやピンクなどのカラフルな花

実際、「ドライフラワーを飾っている住民はわりといる気がする。」という話を聞いた。ドライフラワーショップをやっている人もいるのだとか。


...いろんな可能性が浮上してきてしまった。
まずは、この寒さで育てられる観葉植物の種類を調べてみるのが課題である。

このデータ収集が意外な結果をもたらすかはわからないが、
今後、別荘のお家にお邪魔させてもらう時の観察項目に設けておくのは中々楽しそうである。